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育児介護休業法

育児介護休業法

雇用保険法、育児・介護休業法等の改正について

平成28年3月30日に法案審議が可決し、雇用保険や介護保険制度について以下のような改正が

行われることになりました。

1.雇用保険料率の改正【平成28年4月分の賃金より適用】

①一般の事業

労働者負担分 (改正前) 5 / 1,000   ⇒ (改正後) 4 / 1,000

事業主負担分 ( 〃 ) 8.5 / 1,000 ⇒ ( 〃 ) 7 / 1,000

②建設業

労働者負担分 (改正前) 6 / 1,000   ⇒ (改正後) 5 / 1,000

事業主負担分 ( 〃 ) 10.5 / 1,000 ⇒ ( 〃 ) 9 / 1,000

2.65歳以降に新たに入社した方も雇用保険の対象とする【平成29年1月より実施】

⇒現行の制度では、65歳以降に新たに雇用されても雇用保険の対象になりません。

(※なお、保険料は平成32年3月まで免除の予定)

3.介護休業の分割取得(1人の要介護状態につき3回まで。合計93日分)が可能となる

【平成29年1月より実施】

⇒現行の制度では分割して取得することが出来ないので、介護期間が長期にわたる場合でも、

ある一定期間にまとめて介護に携わることしかできません。

分割取得が可能になると、例えば「在宅介護の準備期間に31日」「施設を探すのに31日」

「自宅での最期の介護に31日」といった介護が必要な状況に応じて休業を分割してとることが

できるようになります。

4.介護休業給付(雇用保険)の給付率の引き上げ【平成28年8月より実施】

⇒介護休業を取得し給与が支払われない場合、給与額のおよそ40%が雇用保険から受給する

ことができます(最長93日分)。

改正により、これが67%に引き上げられます。

5.再就職手当(雇用保険)の給付率の引き上げ【平成29年1月より実施】

⇒雇用保険(失業給付)を受給して職探しをしていた方が、受給期間途中で再就職した場合に

残日数に応じて一定の手当を受給することができますが、今回の改正により、以下の通りと

なります。

・支給日数の1/3以上を残した場合 (改正前)50% → (改正後)60%

・支給日数の2/3以上を残した場合 ( 〃 )60% → ( 〃 )70%

 

介護休業制度について

政府は新たな看板政策である「一億総活躍社会」として2020年代の初頭には介護離職ゼロの実現を掲げています。
 
社員の両親や配偶者などに介護を要する事態が生じた場合に、一定期間(最長93日間)介護の為に休暇を取得できる権利が法律で定められています(介護休業制度)。
 しかし、現在の介護休業制度では、原則として1人の介護を行うごとに1回しか取得が認められていない為、介護の実情に合っていないという声もあることから、3回に分けて取得できる制度にすることが検討されています。
 また、多くの企業でこの休業を取得する際には無給となり、仕事(職場)への影響だけではなく、収入面からの不安もあり、介護休業を取得することに躊躇するケースが見られます。
 収入面を補う制度として、雇用保険の介護休業給付金という制度があり、賃金額の40%程度が補てんされる制度があります。
(現在、この給付金の金額を67%まで引き上げることも検討されております)

 親の介護が必要となる世代というのは、会社(組織)の中枢を担っている社員である40~50歳代であることも多いため、介護の為に離職を余儀なくされることは、事業主としても大きなリスクを抱えることになります。
 また、介護が必要となる事態は突然訪れることが多い為、予め会社の介護休業制度を整備しておくとともに、突然の事態にも対応できるような職場づくりを進めておく必要があります。

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介護休業制度が拡充?

先日、新聞で「厚生労働省が2017年度から介護休業制度を拡充させるよう検討に入った」との記事が掲載されていました。

介護休業制度は育児・介護休業法が1995年に制定された後、何回かの制度拡充を経て「介護休業」「介護休暇」「介護短時間勤務」「時間外労働の制限」等が定められています。

介護休業 対象家族一人につき(※)、常時介護を必要とする状態に至るごとに1回のみ、最大93日間(土日含む)の休業ができます。別の要介護状態と通算しても93日間の休業が限度です。
介護短時間勤務 介護休業の他に短時間勤務を取ることもできますが、介護休業と介護短時間勤務期間を合わせて93日間が限度です。
介護休暇 要介護状態にある対象家族の介護や世話をする労働者は、1年度において5日(対象家族が2人以上の場合にあっては、10日) を限度として、介護休暇を取得することができます。
時間外労働の制限 対象家族を介護する一定の要件に該当する労働者は会社へ申し出て、時間外労働を減らしたり深夜労働をしないことができます。
給付金と社会保険料 介護休業中に給料が支給されない場合は、給料の約40%が介護休業基本給付金としてハローワークより本人へ給付されますが、育児休業と異なり、介護休業中の社会保険料は免除されません。

以上のように制度は拡充されてきているものの、現実には、対象家族一人につき1回限りの休みでは要介護者となった両親等の世話に対応できず、介護休業制度の利用が進まない要因と言われています。そして、介護休業中に介護サービスの契約や準備を終えられたとしても、実際は、その後も親が寝たきりになったり認知症になったりと状態が悪化し、再び休む必要が出てくる場合もあります。
そのため、近年は介護休業制度を利用するしないにかかわらず、介護をしていく途中で離職する労働者が増加していく傾向にあり、総務省の調査によると、家族の介護等を理由に離転職する労働者が年間10万人に達しているとのことです。
さらに今後は平均余命が延び、要介護者が増加する一方で、労働人口が減少することから、このままでは、会社の中核を担う40歳代から50歳代の社員が不本意な介護離職を余儀なくされることが予想され、「仕事と介護の両立」が会社経営にとって重要な意味を持ってくると言われています。