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社会保険労務士法人 馬車道パーソネル


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労務相談Q&A

労働基準法及び判例等にかかるQ&A

契約社員(有期雇用者)の雇止め

A

当社では有期雇用契約の契約社員がおりますが、現在までは契約満了に伴って同一条件で更新を続けてきました。しかし今般、業務量が減少した為、今回の契約期間が満了する時点で契約更新はせず打ち切りにしたいと思っているのですが、問題があるでしょうか。

1回の契約期間は6ヶ月間で、現在まで3回更新し、通算で2年間勤務してもらっています。

Q

期間の定めのある労働契約の効力は、期間満了により終了するのが原則です。

しかし、①その契約が反復更新を繰り返している、②更新の手続が形式的である、③使用者側から継続を期待させるような言動があったなどの場合には、期間の定めのない労働契約の解雇と同じ扱いとなる場合があります。従って、そのような有期雇用契約の更新を拒絶する場合(これを雇止めと言います)には、使用者は、客観的に合理的な理由が必要になります。

契約社員との契約内容や契約更新手続の状況などを再度、確認してみてください。

なお、国が制定した基準では、使用者は契約の締結時に契約更新の有無を明示しなければならないとされており、当該契約を更新する場合がある旨を明示したときは、契約を更新する場合、またはしない場合の判断基準を明示すること、また、雇入れ後1年を超えて継続して勤務している者や、3回以上更新をした者について、契約の更新をしないこととする場合には、少なくとも期間満了日の30日前までに予告をしなければならないと定めています。

 雇止めについて争われた裁判例では、民法の原則どおり契約期間の満了により当然に契約関係が終了するものと判断した事案ばかりではなく、当該契約関係の状況を総合的に判断して、契約関係の終了に制約を加え、事案によって、期間の定めのない解雇の場合と同様に雇止めの可否が判断され、その結果として雇止めが認められなかった裁判例があります。

 雇止めについて争われた代表的な裁判例として次のようなものがあります。

1 雇止めが認められなかった事例

① 雇用継続への合理的期待が、当初の契約締結時等から生じていると認められる契約であるとされたもの(福岡地裁判決 平2.12.12 福岡大和倉庫事件)

② 期間の定めのない契約と実質的に異ならない状態に至っている契約であると認められたもの(最高裁第一小法廷判決 昭49.7.22 東芝柳町工場事件)


2 雇止めが認められた事例

① 期間満了後も雇用関係が継続するものと期待することに合理性は認められないもの
(東京地裁判決 昭63.11.25 亜細亜大学事件)

② 期間の定めのない契約に転化したとは認められないとされたもの
(最高裁第一小法廷判決 昭61.12.4 日立メディコ事件)